「こんな研究やってみたいなぁ」とか「この研究おもしろいなぁー」とかそういった研究アイディアがたくさん(は言いすぎですかね。いくつか、です)僕の中には存在しています。
その中には、「なんで俺、この研究案を思いついたんだろう」とか「なんで俺、この研究を面白いと思ったんだろう」とかがよく分からない研究アイディアがいくつか存在しています。つまり、なんだかよく分からんが、興味があったり、思いついたりしているアイディアたちです。
それは集団内現象に関連する話だったり、利他行動に関連する話だったり、集団間闘争に関連する話だったりだったり、組織に関連する話だったり、はたまた日常の相互作用に関連する話だったりします。それらの間にはなんの関連性もなく、バラバラに見えるわけです。
今、博論を書いていて、一つの「利他行動の成立基盤」という遠大なテーマから派生して、長い長いストーリーを考えています。
その過程で、それらの1つ1つのアイディアが、実は1つのストーリーとして繋がっていくような感覚を感じるときがあるんです。
つまり、自分ではまったく意識していないんですが、自分で考えていくうちに、興味を持ったり思いついたりしていた、一見バラバラの数々のアイディアというのが、実は、1つの根源的な関連性があることが分かって、それらが繋がって、1つの大きなストーリーを構成することがあるんです。サーっと視界が開けるように、数々のアイディアが繋がっていくことがある。
そして、頭の中で1つの大きなストーリーができあがったあとに、やっと自分で気付いて、「自分では気づいていなかったが、実は一枚の絵として、俺の頭の中には昔から存在していたのだ!」と認識する瞬間があったりします。
そんな経験は実にエキサイティングですね。